鞆の浦は、広島県福山市鞆地区の隈沼半島南端にある港町で、瀬戸内海沿岸のほぼ中央に位置する。このあたりで潮の流れが変わることから古くから「潮まちの風待ちの港」として栄えてきました。町内には由緒ある寺院や旧跡、昔ながらの街並みや港町のたたずまいが多く残っています
沼隈半島の南端、瀬戸内海を一望できる阿伏兎岬の断崖絶壁に建つ朱塗りの観音堂: 阿伏兎観音堂 は鞆の港より少し南の方にあります。1570年に毛利輝元によって建てられたと伝えられており国の重要文化財 に指定されています(拝観料:300円)
瀬戸内を行き交う船の航海の安全のほか子授け、安産の祈願所として知られています。堂内には安産祈願の「おっぱい絵馬」が奉納されています。床は幅が海に向かって斜めになっており、おまけに欄干も低いので足元に注意が必要です
海面から15mの高さにある観音堂は、碧い海と荒々しい岩肌に調和し素晴らしい景観として知られています
再び鞆の浦へ戻り散策! 江戸時代末期に建てられた商家らしい間取りの主屋と機能的な土蔵が、当時の鞆の町家の典型であるとして、市の重要文化財に指定されている 鞆の津の商家
母屋と土蔵からなる商家は、母屋では通り土間に面して店の間、中の間、奥の間が一列に並ぶ典型的な商家の形を見ることが出来ます
鞆てらす は 鞆町の中心部にある観光の周遊拠点で2022年にオープンしました
古い木材と新しい木材が混在する館内には、鞆の歴史や建物の特徴、町並みのデザインなどが紹介されています
秋祭りで引き回される山車やお手火神事のようすを伝える様子などお祭り文化についての展示がされています(入館無料)
古民家のKC CAFEであずきがたっぷりのミルク金時かき氷(600円)をいただく。優しいミルク味で口どけもさわやかです。入口は狭いのですが、入ってみると奥行きがあり昭和のレトロ感のする居心地の良いカフェです
常夜灯が見え店の前には海が広がるロケーション抜群の大福専門店・汐の音。潮待ち大福、鞆の雫、鞆の浦大福、など・・・黒豆がごろと入り、優しい塩味の黒豆大福が一番人だそうです。大福のほかに鞆の浦をイメージしたソフトクリームやソーダフロートなどのドリンクもあります
町を歩いていると可愛いポニョに出会えました。宮崎駿監督が制作した「崖の上のポニョ」の舞台は、鞆の浦がモデルの一つとされています
対仙酔楼 は駐車場の後ろ側に建つ入母屋の建物で江戸時代、醸造業で栄えた上杉家が居住していた屋敷門。2階からは弁天島や仙酔島が一望できるようです
鞆の浦観光情報センター は鞆の玄関口で「ともてつバスセンター」の中にあり、さまざまな観光情報やマップやパンフレットも手に入ります。2時間無料で観光ガイドをしていただけるボランティアの方もいらっしゃいます
鞆の浦は日本で最初の国立公園に指定された瀬戸内海を代表する景勝地の1つで、江戸時代から残る常夜燈や寺社・町家などが保存され、映画のロケ地や浮世絵のモデルとなった港町でとてものどかで2度、3度と訪れたくなる心に残る癒しの町です (2025年8月31日)