世界遺産の厳島神社では約70年ぶりに3年がかりの大規模修復した大鳥居を間近で見られるよう、工事用に設けた通路を11月1日から一般開放しています。沖に建つ大鳥居の雄姿を一目見たいと連日多くの参拝客や観光客が大勢訪れています
厳島神社の西側の岸から伸びる約100mの通路を歩いて大鳥居の真下へと進みます。引潮時より3メートル高い位置に足場が組まれているため、満潮時でも渡ることができます。貴重な体験ができるとあって毎日長い列ができているそうです。期間は27日までで、午前9時から正午まで通路出入り口で受け付けています
新たな装いでよみがえった朱塗りの大鳥居は、間近で見ると、遠くからの眺めでは見当もつかないほど巨大な主柱に迫力を感じ、部分修理した箇所や木目、屋根の葺替などが分かります
大鳥居に掲げられている扁額(へんがく)も新しく塗り直され表裏に2枚には「嚴嶋(いつくしま)神社」「伊都岐島(いつきしま)神社」と違う表記になっていたり、大鳥居の西側には、陽が沈む月のマーク、東側には太陽のマーク(見落としました)があるそうです。近づいてみて初めて気付かされます
沖から見た厳島神社。干潮時以外は、艪と櫂で進む木造の船・ろかい舟に乗らないと海から神社を拝観することはできません
大鳥居の見学の後、まだ紅葉が楽しめるそうなので大聖院、もみじ谷を散策しました。イチョウの絨毯がとても綺麗です
宮島のパワースポット「大聖院」1200年の歴史を持つ真言宗御室派の大本山で、弘法大師の開基と言われている宮島最古の寺院です
境内には五百羅漢が並ぶ庭園があります。赤い毛糸の帽子を被ぶり、一体として同じ表情のない愛らしいお顔をしています
仁王門をくぐり長い石段の先からの眺め!途中には「大聖院茶室」や京都妙心寺の黄橦調を模した「鐘楼堂」、重要文化財の不動明王や弥山仁王門の仁王像などを収蔵している「霊宝館」があります
大聖院の敷地内で最も大きな建物、観音堂。元々厳島神社の本地仏だった「十一面観世音菩薩」が、安置されています。観音堂の地下には暗闇(観音様の母体)を巡ることにより生まれ変われる「体内めぐり」体験できます
弥山の守護神・三鬼大権現の本坊御祈祷所「摩尼殿(まにでん)」
紅葉谷川沿いの弥山のふもとに位置する紅葉谷公園は大聖院より徒歩7、8分の所にあります。イロハモミジやヤマモミジ、オオモミジなど約700本の紅葉があります。公園入口付近にある「紅葉橋」付近が一番の紅葉スポットです。一部散り始めています
例年見頃は、11月中旬から下旬だそうですがもうすでに大方散りかけていました
和様と禅宗様が融合されて美しい構成をなす五重塔は、国の重要文化財や広島県の文化財に指定されています。塔への途中には「龍髯の松(りゅうぜん)」と呼ばれる樹齢200年以上の黒松があります。横に伸びる2本の幹は総延長が約30mもあり、龍のヒゲの頬髯に似ていることから名付けられたといわれています。五重塔前には、畳857枚分の広さがある千畳閣と呼ばれる建物があります。日本三景の一つでもある宮島は、観光スポットが数多く点在しています (2022年11月24日)