防府市東大寺別院「阿弥陀寺」は西のあじさい寺と呼ばれ西日本一の優雅さを誇っています。緑豊かな境内には、本アジサイや西洋アジサイを中心に80種4,000株以上の色とりどりの美しいアジサイが咲き誇っています。アジサイまつりは毎年6月1日〜30日まで開催され、期間中は入山料200円が必要となります
阿弥陀寺は東大寺再建のため周防国へ西下した俊乗房重源上人により、東大寺の周防別院として文治3年に建立されました。仁王門までの両側には満開のあじさいがこぼれんばかりに咲き、茅葺屋根の仁王門とともに美しい光景を醸し出しています
仁王門を通過し、振り返ると風情ある眺めが見えます。ちょうど5年前のこの頃初めて訪れ、綺麗なアジサイに感動しました。その年(2013年)の秋から3年の年月をかけ茅葺屋根の吹き替えと、傷んだ骨組みの改修作業が行われたようで、新しい仁王門を見る事ができ、これも嬉しい出来事でした
山アジサイ、ガクアジサイ、コアジサイなどが咲き華やかな雰囲気に、梅雨のじめじめ感を忘れるほどです。境内の憩いの広場ではアジサイの鉢植えを販売しています
薄暗く長い石段を登ると山門です。歴史を感じることができる山門までの石段。山門脇には、重源上人がよく腰をかけていたといわれる霊石と影向石
本堂 本尊阿弥陀如来立像、国丁寺本尊十一面観音立像が安置されています。享保16年領主毛利広政公が再興され、国宝の鉄宝塔をはじめ貴重な仏像・古文書がたくさんあるそうです
本堂の中から外を眺める。うす暗い本堂の内部から庭を見ると、対照的に陽光に照らされた紫陽花が眩しく目に映ります
護摩堂の辺りには、びっしりとアジサイが咲いています。ガクアジサイを多く見かけました
本堂からあみだ橋を渡る。開運 願掛けのかわらけ投げ。丸い輪の中に願い事を書いたかわらけを投げ、見事入ったら成就するそうです
左上:開山堂(元は、ここに重源上人坐像が安置されていたそうです)左下:念仏堂(阿弥陀如来坐像を安置)右下:経堂(昔からの本尊で本尊釈迦如来坐像を安置)
水かけ五大尊 ぼけ封じ観世音菩薩・不動明王・ 聖観世音菩薩・地蔵菩薩・水子地蔵菩薩の五大尊が祀られており、五大尊に清らかな水をかけることにより自らの煩悩を洗い流し、病気平癒、厄除け、所願成就、ぼけ封じ、先祖供養等を祈願する
お茶室
半夏生が一面に白く輝いています
あじさい園 東屋を囲むようにアジサイがびっしり咲いています
西参道からぶどう橋までの間は、あじさいロードのように鮮やかな色のあじさいが咲き誇っています
張り替えられた仁王門の茅葺屋根に日が当たり浮かんでいるように見えます
左:東大寺別院阿弥陀寺湯屋 右:石風呂 現在でも7月の開山忌には湯を立てて入浴を行っているそうです。またサウナのような石風呂をを毎月第1日曜日に体験できるそうです
「ほっ」とするまち、幸せますがキャッチコピーの防府。その一つに癒される場所として阿弥陀寺があります。5年前にも歴史がある寺院とその境内に咲く色とりどりのあじさいに感動したのを思い出します。パンフレットに書かれていたご住職の談話、アジサイの花言葉は”移り気”といわれていますが、アジサイの花は人生は楽しいことばかりでも辛いことばかりでもなく一日一日を大切に生きてほしいと思いながら色鮮やかな姿で、人々を見守ってくれているそうです。この場所にいると不思議と落ち着きます (2018年6月16日)