佛通寺の紅葉

広島県三原市にある寺院で、臨済宗佛通寺派の本山で、応永4年沼田高山城主の小早川春平が、名僧愚中周及佛徳大通禅師を迎えて開いた日本屈指の参禅道場として知られる臨済宗の寺院です。また県内でも有名な紅葉の名所としても知られ、紅葉の頃には多くの参拝者や観光客が訪れる


佛通寺周辺の駐車場は、この時期はとても混み合うので観光バス駐車場に車を止め、無料シャトルバスで佛通寺境内の駐車場まで行きます。およそ10分ほど山道を走ります。(遊歩道もあります)駐車場周辺の紅葉、想像以上に凄い!


色ずきはまばらですが、土塀に赤、黄、緑のコントラストが映えとてつもなく美しい光景です。混雑を避けるため一方通行となっているのですが、始終狭い参道には車の往来が絶えません

表参道入口にある雪舟亭 掬水  お茶屋で軽めの食事を・・・手作りのおこわ、おはぎを見事な紅葉を見ながらいただきました


崑崗池近く開山堂入り口の近くにある輪蔵(軽蔵)付近の紅葉。並ぶ献燈に降り注ぐように紅く染まっています

  • 崑崗池(こううんいけ)雪舟作と伝えられる

  • 山門に通じる巨蟒橋を渡る(拝観料 300円)


巨蟒橋(きょもうきょう 佛通寺川に架かる鞘橋(屋根付きの橋)水害にあい度々再建されたそうです。橋の辺りの紅葉は見事です。「蟒」は大蛇のことで、橋を渡る者は俗塵を捨て去ることが必要で、不心得者が渡ろうとするとどこからともなく大蛇が現れて威嚇したと伝えられているそうです


山門 寺の正門。土塀に描かれている5本線は後小松天皇の勅願寺であることを示し、同時に足利将軍家の祈願護国寺でもあるそうです

  • 手水場にも大きな龍がいます

  • 観音堂 十一面観音菩薩を祀り中国観音霊場第十二番礼所の参拝所

羅漢庭には篤志者先祖供養のため平成の五百羅漢の石像群が奉安されています

  • 佛殿 釈迦三尊像を祀り天井には龍の絵が描かれています

  • 大方丈 法要や法話などの多目的に利用される広間

大方丈からの境内を眺める。遠くには多宝堂が見えます

境内は、参道の華やかさとは違って紅葉はあまりなく枯山水のような造りになっています

再び巨蟒橋を渡り、参道に戻り多宝塔へと向かいます。輪蔵の傍にある開山堂への参道、含暉坂(がんきざか)の石段を登ります。散々歩いた後なので、二百段近い石段はかなりきつく息が切れそうでしたが、10分ほどで登れました


杉木立のきつーい石段を登りつめると開山堂(左)と重要文化財に指定されている地蔵堂があり、創建当時の建物で当時のたたずまいが偲ばれます

多宝堂 昭和4年に建てられた美しい朱塗りの多宝堂には釈迦如来と宝勝如来が安置されています

多宝塔の回廊からの景色 佛殿、大方丈が見えます

佛通寺は山の中にあり、周辺一帯は自然に包れ美しいところです。なかでも紅葉時期の景観はすばらしく、参道から続く紅葉の光景は息をのむほどの美しさです。日本古来の情緒を感じる建物と美しく色づいた木々が彩る風景は圧巻で感動すること間違いなしです  (2018年11月10日)