一の坂川の桜 2020

山口市の中心部を流れる清流・一の坂川は桜の名所です。川の両岸には約200本のソメイヨシノが植えられています。川沿いの桜並木と川岸の緑、所々には菜の花が咲き、ピンク、緑、黄のコントラストが美しく鮮やかです。室町時代に大内氏がまちづくりをする際、一の坂川を京都の鴨川にみたてたとも言われています。開花期間中は夜間ライトアップされています

川沿いに600メートル続く桜並木。川に沿って散策しながら桜を楽しむ家族連れたちがそぞろ歩きを楽しんでいます。川沿いは車道になっているため車の行き来が絶えません

両側の道には古い町屋や飲食店、雑貨店、お洒落なカフェがギャラリーが立ち並ぶ

一の坂川にはいくつもの橋が架かっており、春日橋、寿橋、柳橋、琴水橋、桜橋などそれぞれに風流な名前が付けられています


ゆっくり桜の下でお弁当をひろげるスペースはほとんどありません

風が吹くと桜吹雪が舞い川面を染めていきます。今週一杯が見頃のようです。一の坂川は毎年5月下旬〜6月初めにかけて国の天然記念物であるゲンジボタルの乱舞を楽しむことができます

香山公園
曹洞宗の寺院・瑠璃光寺の境内が公園となっており、山口市香山町にあります。日本三名塔の一で 国宝に指定されている瑠璃光寺五重塔ほか、露山堂、枕流亭などの史跡があります。園内には約170本のソメイヨシノもあり、花見の名所としても知られています

桜以外に梅、つつじやあじさい等の名所にもなっており、「日本の歴史公園100選」に選定されています。真っ直ぐに延びる参道の先に瑠璃光禅寺があります


瑠璃光寺五重塔は、応永6 年(1399)の応永の乱で命を落とした大内義弘の菩提を弔うために、弟の盛見が建築。奈良の法隆寺、京都の醍醐寺の五重塔とともに日本三名塔の一つで高さ31.2メートル、檜皮葺き総檜造りの塔は大内文化の最高傑作といわれています。桜とのコラボレーションが優雅で美しい!

瑠璃光寺は曹洞宗の寺で山号は「保寧山」。大内氏全盛期の大内文化を伝える寺院で山門前は時折桜吹雪が舞う

山門をくぐると、正面に入母屋・桟瓦葺(さんがわらぶき)の本堂があります。薬師如来が本尊で、防長屈指の大寺で経文や画像など多くの寺宝が所蔵されています

境内には池や石造りの五重塔、身代わり地蔵、慈母観音像などが配置されています

  • 大内弘世公之像 大内氏二十四代の当主で京都の風情を好み京都にみたてて町造りをし 大内文化に繋がる基礎を築いた

  • 露山堂 敬親ゆかりの茶室で、藩主・毛利敬親(たかちか)公が 茶事にことよせ家来と討幕の密議をこらした建物を再現

  • 枕流亭 薩摩の西郷隆盛・大久保利通と長州の木戸孝允らが集った建物を再現したもの

  • 石段の先には毛利敬親、元徳、元昭の三公と各夫人及び毛利家歴代諸霊の墓所があります

山頂にある展望広場のソメイヨシノも満開です。木々の間から市内を一望できます瑠璃光寺一帯は見どころが多く「西の京・山口」を代表する観光名所です

山口ザビエル記念聖堂
昭和27年にサビエルが山口を訪れてから400年を記念して建てられ、内部にはサビエルの一生を描いた美しいステンドグラスがあります。平成3年9月に火災により焼失しましたが、平成10年4月に再建されました

  • 井戸端で説教するフランシスコ・のザビエルの像

  • 岩陰にマリア像が安置してあるルルドの園

亀山公園山頂広場
サビエル記念聖堂横の山頂にある広場で、平成28年にリニューアルされました。整備後の公園の中央には幕末の長州藩主・毛利敬親の銅像、イベントなどに利用できる芝生広場、車いすなどに配慮したスロープの園路など新たな憩いの場に生まれ変わりました

公園山頂からは、大内弘世が京都八坂社から勧請して創建されたと伝えられている八坂神社の鳥居や大内氏の館跡に建立された寺で、大内義隆の墓提寺でもある龍福寺など大内文化が残した歴史を感じることができる遺跡や市内を一望できます。京に憧れた大内氏が京都に模した街づくりをし「西の京」として栄華を極めた街は華やかで優美な歴史に包まれていました   (2020年4月4日)