岩国行波の神舞 2025

国の重要無形民俗文化財で、6年に1度の神楽「岩国行波の神舞」が岩国市行波の錦川河川敷で6日に奉納されました。今回で40回目を迎えます。234年前から受け継がれてきた舞を朝から深夜まで15時間かけて12演目を披露します

行波は、錦川沿いにある40数戸の小さな集落。大掛かりな舞台や小さな飾りの一つ一つ全て住人の手作りで開催される神舞です



大勢の観客の来場で河川敷の駐車場は満車状態です。満開の桜の下キッチンカーの出店もあり賑わっています



神舞は河川敷に建てられた木造の小屋「神殿(かんどん)」で奉納されます。5日の前夜行事で始まり、悪霊が神殿の中に入るのを防ぐ舞などが奉納されます。高さ25メートルの登り松は、特別演目「八関」で舞い手が登るために使われます



「八席」の前の演目「荒霊武鎮」。笛や太鼓の音に合わせて黒いはかま姿の舞い手が家内安全や豊作を願い6才~60代の住民30人が古式に舞い続けます。桜も満開で彩を添え華やかです

地区の子供たちも舞い手でデビュー



夕方から始まる神舞の中心的な演目「八関」は、「登り松」の下で行われ舞い手が順次舞い出たのち「松登りが」が披露されます



舞い手の1人が高さ25メートルの松の頂上近くまで登り、その後松と地上につながった綱を逆さになって下る離れ業を披露します

木の上に祀ってある「三光」を破り、この松葉をもぎ取り、地上に落とします。この松葉にはご利益があると伝えられています



固唾をのむ観衆からは沢山の声援と拍手を受けていました。アクション、ドライアイスを使った派手な演出など無く古式には優美に舞う神舞を地域一丸となって伝統の舞を継承しようと頑張っている姿に感激しました (2025年4月6日)