山野草のエキ

周南市の西端に位置する高原のまち・鹿野に山野草が好きだった故伊藤芳高三が自己所有の山に約350種類の山野草が植え17年の歳月をかけ独りで作り出した山野草園があります。四季折々に咲く多種多様な山野草を鑑賞できる場所は珍しいと愛好家の間では人気を集めているようです

中国自動車道鹿野ICを降り、看板を目印に小道を進むと左手に入り口が見えてきます

園内はサギソウの谷、ミズバショウの湿原、都忘れの原、サンシュの森などと14のエリアに分かれています

  • 千両万両

  • 芍薬

  • 寒葵

  • 武蔵鐙

    竜の髭

  • サフラン&フキノトウ

    都忘れ

  • セリバオウレン 花言葉は変身、揺れる心

ミスミソウ  早春に雪を割るようにして咲くので、雪割草ともいいます。葉っぱは雪の下でも緑を保っているそうで、白い可憐な花が愛らしい

  • 案内板や歩道の整備は志を継ぐ保存会の皆様の手で造られています

  • 上:紅花山芍薬(6月初旬頃から開花)下:水仙

ユキワリイチゲ  春の訪れとともに先陣を切って咲き始める山野草で淡紫色の上品な色をしています。漢字で書くと「雪割一花」。趣のある字です

湿原に咲くミズバショウ  湿原や山地の湿地に群落をつくって生える多年草。あと少しで花は開花します

カタクリの花 早春の落葉樹林を飾る植物で、 昔は片栗粉を この花の根から作っていたので付いた名前

福寿草 別名「元日草(がんじつそう)」。縁起のいい花として昔から栽培されてきました。お正月の盆栽の寄せ植えに使われます

サンシュユ  別名ハルコガネバナ(春黄金花)と呼ばれるように黄金色の花をつけ、秋になると赤い実がなり、その果肉を乾燥すると生薬になるそうです


農家レストラン たぬき  手作りの野菜を使った田舎料理を提供しています。庭や山には四季折々の山野草が咲く自然いっぱいのレストラン。1日限定の御前やランチは売り切れでしたので、天ざるそば(\900)&タヌキそば(¥800)タヌキのおへそに見立てて梅干が入っています

途中 錦川の支流、渋川のほとりにたたずむ掛け流しの湯、石船温泉があります。山の中にある静かな温泉で、宿泊も可能です

ライオン岩 岩肌がライオンの顔に見えることからそう呼ばれている岩屋山。ライオンが眠っているように見えます。鼻の上あたりの岩の窪みは岩屋で中には如意輪観音・ 不動明王が安置されています

せせらぎ・豊鹿里パーク  前を流れる渋川の河川公園と豊かな自然に囲まれています。園内にはオートキャンプ場、5棟のケビン、釣り堀、バーべキュー広場などがあり、1年契約で農地を貸し出し体験農場できる施設もあります。右上:センターハウス。下:ケビン

天神山公園 天神山の山頂にあり鹿野の町が一望できます。ササユリ、 しゃくなげなど四季折々で様々な草花が楽しめ、桜の名所でもあります

今回で3度目の訪問となります。さほど大きくない町なのですが、訪れるたびに新しい発見があります。 春の訪れを告げる山野草の可憐な花が見たくて立ち寄ったのですが、期待していなかっただけに驚きでした。長い年月をかけ切り開き、山野草を根付かせた情熱と遺志を受け継いで大切に守っていき、美しく可憐な花を絶やさずに咲かせ続けてほしいです。温かくなるとたくさんの山野草が咲き乱れることでしょう。またそのころひっそりとたたずむ小さな妖精たちに逢いに行きたいと思います  (2018年3月18日)