島根県の西部に位置し日本海に面した 益田市 は、日本一の清流で約81kmもの長さを持つ一級河川・高津川や晩年を益田で過ごした画聖「雪舟」のゆかりの地、また万葉歌人「柿本人麿」の生誕地でもあります。益田市の市花である水仙が咲き乱れる「唐音水仙公園」「唐音の蛇岩」など自然が織りなす美しい景観や史跡・名勝を巡りながら市内を観光してきました
飯田橋 高津川に架かる吊り橋で,朱色の欄干が清流・高津川の景観をひきたたせています。車も自転車も通行できます
高角橋 飯田橋より少し上流にあリ、白い5連のアーチが清楚な感じがする橋です。遠くに風車が見えます
水仙は益田市の市花。その日本水仙が海岸に面した大地を埋め尽くしています。2百万球を超える可憐な水仙の花が埋め尽くす絶景のスポットで壮大な景色が眼下に広がります。12月〜2月が見頃だそうです
水仙公園のある鎌手地区は以前から日本水仙が自生していたらしく、地域の方が少しづつ増やしてこられたそうです。駐車場が狭くこの日も空き待ちの車が何台も並んでいました
駐車場から細い坂道を下っていくと広大な丘が見えてきます。丘一面に広がる水仙の花に思わず感動!その先には日本海が広がっています。沖に浮かぶ島は高島。以前は島民が暮らしていたそうなのですが、今は無人島で付近は絶好の漁場だそうです
海岸に面した大地の斜面を水仙の絨毯が埋め尽くしています。可憐な花と日本海の海の青さ、白い雲、心癒される絶景がどこまでも続いています。この日、日本海の海は意外と穏やかだったので驚きました
毎年10aずつ増やしているそうです。今はまだまばらですが何年か後には、辺りの丘一面白い色で覆われることでしょう
水仙公園に隣接するように広がる珍しい岩脈は「唐音の蛇岩」と呼ばれ国の天然記念物となっています。、幅約1m、長さ約300mに及ぶ黒褐色の安山岩の岩脈がのびている様は安山岩の大蛇が大地をはうように見えることからその名がついたそうです
雪舟が益田に滞在中に築いたという室町時代の庭園や鎌倉時代の形式の本堂(重要文化財)など、全国にも名の知れた中世の文化財を多く所持
本堂と画僧・雪舟像。雪舟の4大作といわれる庭園のうち2つが益田にあるそうです。萬福寺庭園と医光寺庭園
雪舟が住職として招かれたお寺として知られています。戦国時代末期の豪壮な城門の姿を残す貴重な建造物の医光寺総門。中門を抜けると正面には風格のあ本堂、開山堂が並んでいます。本堂の裏には国の指定を受けている「雪舟庭園」があります
石見地方の芸術文化拠点として様々な美術展や、演劇、音楽コンサートが催されている「グラントワ」は島根県立石見美術館と島根県立いわみ芸術劇場が一体となった芸術基地です。石州瓦28万枚を使用して建てられたその外観は赤い瓦の光沢が輝きとても美しい建物です!中庭は広い空間になっていて水を張っています。より広さを感じられ開放感があります
「鉄腕アトム」から「機動戦士ガンダム」シリーズ、「聖戦士ダンバイン」など、国内外に多大な影響を与えてきたアニメ監督、富野由悠季の55年にわたる仕事を回顧する展覧会「富野由悠季の世界」の開催展の初日とあって多くのフアンが訪れていました
正面エントランス
モニュメント「OROTI」
高津柿本神社と蟠竜湖の間に広がる万葉植物園を主体とした県立公園。万葉集に多くの歌を詠んだ柿本人麻呂ゆかりの地で、万葉集の歌を紹介した歌板や歌碑、遊具がたくさん揃っている子供の広場や、広大な芝生の広場、バスケットボール、球打板、ウォーキングコースなどが点在
園内は約48ヘクタールで東京ドーム約10個分もある広さなので、主な見どころのみを廻ってみました
石への信仰があった万葉時代に因んだ、石造りの広場でひっそりと静かな雰囲気の「石の広場」
昔の庄屋を思わせる建物で抹茶や軽食をいただける「やすらぎの家」
万葉集に詠まれている約160種の植物のうち、植栽可能な153種が植えられている万葉植物園
石組の流れに水車のある「水と青空の広場」
タルに季節にはホタル観賞ができる「ほたるの流れ」
万葉の歌人で益田沖の鴨島で没したと伝わる柿本人麻呂を祭る古社。万葉公園に隣接してあり、地元では「人丸さん」と呼ばれ親しまれています。学問や安産の神様として知られていますが、多くの恋の歌を残したことにあやかって、恋愛成就を願う人も多い神社
長い石段の途中には朱塗りの鳥居が連なり、歴史を感じられる立派な楼門があります
拝殿は、切妻が三重になった重みを感じる風格のある建物。益田にはもう一つ戸田の柿本神社があります。高津は柿本人麻呂が亡くなった鴨嶋が地震で水没したとき海岸にながれついた人麻呂像を祭ってあり、戸田は人麻呂の生誕伝説のある場所
拝殿脇に柿本人麿の銅像
拝殿奥に建つ入母屋造の本殿は県建造物文化財です
海岸近くの丘陵地の谷部が海岸からの飛砂によって天然ダムとなった堰き止め湖の蟠竜湖。周囲4km の湖岸は竜がとぐろを巻いたような複雑な形状からその名がついた
高津の海岸に立つ風力発電の風車。飯田橋付近から見えた風車は近くで見るととても大きく感じられました
海に浮かび引き潮時には歩いて渡れる神秘的な衣毘須神社(えびすじんじゃ)、日本海に沈む夕日が絶景の人形峠など・・・時間の関係で行くことが出来ませんでしたが魅力的な場所が他にも沢山あります。景観スポットはかたまって点在しているので比較的短時間で見て廻ることが出来ました。日本海は太平洋と違って波が荒く防波堤に激しく打ち寄せてくる様を想像していたのですが、穏やかで綺麗な海でした。道の駅で試食した「鶏卵饅頭」はふわふわのカステラ生地の中に甘さ控えめな白あんが入った一口大のお饅頭で、とても美味しく益田のお土産の定番だそうです (2020年1月11日)