周防大島西屋代にある同会館では米ハワイ州カウアイ島と同町の姉妹島縁組60周年を記念して、カウアイ博物館所蔵のビンテージキルトなど50点のキルトが展示、公開されています。珍しいビンテージキルトは国内初の公開となります。開催期間は7月15日~8月31日まで!
江戸時代の中期以降、人口が増え続け島の限られた土地では生活ができず、全国的に不況と自然災害が加わり、人々は餓死寸前まで追い込まれていた時、ハワイ移民の話が持ち上がり多くの住民が移民を始めたそうです。日本ハワイ移民資料館は、周防大島からハワイへの移民の歴史を後世に伝えていくことを目的に、1999年2月に開館しました。入館料:400円
ホノルル在住の移民された方から島の小学校に寄贈された昭和初期のグランドピアノ
ビンテージキルトはハワイの旗がデザインされた「カ・ハエ・ハワイ」、鮮やかな赤と黄色のキルトは「キラウエア・イキ」の2点が展示。ハワイアンキルトは色鮮やかな布使いの作品を多く見かけるのですが、展示品のようにシック系の色合いまとめられた伝統的なデザインも奥深い味わいがあり上品でとても美しい!
キルト協会代表理事を務めるキャシー中島さんの作品5点も飾れれています。赤と白の布を使った「谷間のリリー」、黒の布を基調にした作品は「夕暮れのシェルジンジャー」。奇抜なデザインがステキです
住宅として使われていた時代のタイル張りの風呂場や台所、周防大島からハワイへの移民の歴史やその背景についての資料や解説をはじめ、労働の実態を示す写真や資料が展示されています
県内各教室の生徒さんの作品がずらーと並んでいます
力作の数々
2Fにはハワイでの日本語教育に関する資料が展示。この建物はこの島からアメリカに渡って成功した福元長右衛門が、1924(大正13)年に帰国したのちに建築した住居で、それを資料館としてそのまま利用しています。欄間の模様が綺麗です
ハワイから帰国した人たちが持ち帰った生活用品などの数々。今、現在着用しても違和感のないお洒落な洋服や靴にバッグ。竹で編んだ行李やボストンバックなども展示
木造2階建ての資料館は、和室の欄間などは格子や透かし彫りの板をはめ込み日本家屋特有の仕様になっているのですが2Fのガラス窓や洋間などは洋式風で和洋折衷の趣があります
「瀬戸内のハワイ」と呼ばれる周防大島には、至る所に植えられたパームツリーやハワイの守り神、ボヤージテイキなどが置かれハワイの文化や習慣が寝づいています。そんなハワイとの繋がりについて、遺民資料館は学べる施設です (2023年8月10日)