下瀬美術館

大竹市晴海に3月にオープンした下瀬美術館は、対岸に宮島をのぞむ海辺の一角に、美術館、ヴィラ、レストランが一体となった美術館で、丸井産業(株)が創業60周年を機に計画したものだそうです。手掛けたのは世界で活躍する建築家・坂茂さんの設計によるもので、建物自体が目を引き楽しめます。「アートの中でアートを観る」がコンセプトで水盤に並ぶ「可動展示室」や四季折々の草花が楽しめる「エミール・ガレの庭」などコンセプト通り美術館そのものがアートのようです。( また2024年12月、「世界で最も美しい」建築を表彰するベルサイユ賞の美術館・博物館部門で、最優秀賞を受けたそうです )



晴海臨海公園、遊具広場に隣接するように美術館への入り口があります.。美術館へ続く遊歩道の両側には季節の草花が植えてあります




枝を広げたような大きな柱や木のデザインが印象的なエントランスには、ミュージアムショップとカフェがあります。明るく洗練されてエントランスはとてもお洒落な感じです

建物の海側には水盤に浮かぶ色とりどりのカラーガラスに覆われた8つの可動展示室が配置されています。瀬戸内海に浮かぶ島々をイメージして作られたそうで、広島の造船技術を活用して水の浮力で動かせる仕組みになっているそうです。展示室の中にはフランスの工芸家、エミール・ガレの作品やマティスの油彩画などが展示されています

展示棟のの外に出、ゆるやかなスロープを上がっていくと望洋テラスに出ます。途中から見る美術館の景観も素晴らしい!全ての外壁にミラーガラス・スクリーンが設置され、周りの景色が映し出されています


望洋テラスからは水盤に浮かぶ可動展示室が眼下に見えます。海との調和した景色が広がり瀬戸内海に浮かぶ宮島や江田島、阿多田島や大竹コンビナートの工場群が一望できます



自然をモチーフとした作品を手掛ける工芸家「エミール・ガレ」は植物学者としても活動しています。そんなガレの作品に登場する草花を中心にした庭園。池や藤棚があり、バラや紫陽花が季節ごとに咲きます。今はポピーやネモフィラ、アネモネなどが見頃です



エントランスから続く渡り廊下を進めば企画展示室があり、開館記念展が開催されています。代表取締役である下瀬ゆみ子さんのコレクションである「大木平蔵」さんの雛人形や雛道具などを展示しています



瀬戸内のフルーツを使ったデザートやサンドイッチ、コーヒーなどが楽しめる「ミュージアム カフェ」でしまなみレモンのチーズケーキをテラス席でいただきました。レモン味のする爽やかなチーズケーキです

広島近郊の肉や魚、有機野菜や柑橘などの食材を使ったフレンチのレストランは「SIMOSE French Restaurant」。エントランスから見ると海に浮かんでいるように見えます



宿泊施設、海辺のヴィラ、森のヴィラ。「海辺の建築作品に泊まる」をコンセプトとする10棟のヴィラもオープンしました。大竹市の新名所となる下瀬美術館は、月曜日が休館日で、大竹駅からシャトルバスもでているようです (2023年4月3日)