縮景園・冬牡丹2019

広島市中区上幟町にある庭園。広島藩主浅野長晟(ながあきら)により、1620年別邸の庭園として築成されたもので,作庭者は茶人として知られる家老の上田宗箇。中国の世界的な景勝地「西湖」を模してつくられたと伝えられ、広島の観光スポットとして古くから愛されている日本庭園

園への入り口となる冠木門(かぶきもん) 冠木を2柱の上方に渡した屋根のない門

縮景園の中にある甘味処・泉水亭 冠木門をくぐるとすぐの左手にあります。遅い昼食を園内で頂きました。肉うどんセット(\600)はおむすび付きでこの値段には感激です。味もよく何よりもやけどしそうなくらい熱々でした

清風館 園のほぼ中央に位置し、園内最大の建物で数寄屋風書院作りでこけら葺きの屋根になっている

 清風館の裏手にある冬牡丹園を観賞し、のち園内を散策してみました 

冬牡丹は春に花をつける牡丹を温度管理してこの時期に花を咲かせるもので、見頃は少し過ぎていましたが、藁囲いに包まれて華やかに咲いていました


これらの牡丹は島根県松江市の大根島から取り寄せたそうです。元日から暖かで穏やかな天気が続いているせいか園内を散策している方が大勢いらっしゃいました

一足早く春の訪れを感じることができました。中頃までは花を楽しめるそうです

超然居 赤い観覧橋と石作りの洗心橋で結ばれた園内で一番大きな島にある四阿で、建築面積7.45uの木造平屋建で寄棟造・茅葺となっています。一段と高くなっているのでここからの眺めは素晴らしいで

人工池 濯纓池を中心に茶室や橋が美しく配され、周りには小高い山や渓谷があり、早春の梅園にはほころびかけた梅の花が春には桜、秋には紅葉と四季折々に楽しめます。右端は清風館で、濯纓池の向こう白く囲っているところには茶室、悠々亭がありますが、現在改修中です。濯纓池は広さ約8000u 最深部の深さは約1.2mだそうです。左手には亀の形をした小さな島・水心島が浮かんでいます

元日からの温かい陽気に誘われて梅園の梅は紅梅が花をつけています。梅の開花は早いような気がします

  • 夕照庵 園内で一番小さな茶室で、周りには紅葉などが植えられていて、秋には紅葉が美しい

  • 白龍泉 滝とそれに通じる流れが、白い龍が伏せているように見えることから名づけられた

明月亭 内部には茶室、控之間、水屋之間、玄関之間があり、屋根は茅葺で窓枠には牛車の車輪を用いたデザインが施され、洒落た外観になっています

跨虹橋(ここうきょう) 池の中央にかけられた石製アーチ橋と陸橋からなる。原爆投下にも崩落を免れ 戦前からある建造物で、目を引く景観です

園内最高峰の小山で高さ約10mの 迎暉峰 から園内を眺める

小道を歩いて行くと竹林や水田、茶畑、400種種以上の薬草が植えられた薬草園などが次々に現れます

冬の訪れを前に10月の霜降の日には園内すべての松の木にコモが巻かれ、3月6日の「啓蟄」に 外して焼き払う行事が毎年行われています。大ソテツにも11月の立冬の日にはコモが巻かれます

手前から英波橋、昇仙橋、望春橋などの橋が架かり、その先には茅葺きの四阿・悠々亭があります。悠々亭では四季折々にお茶会が催されており、誰でも気軽に楽しむことができます。

濯纓池を中心に大小10あまりの島を浮かべ、趣のある橋を架け、周りに山を築き庭園内を鑑賞できるような造りになっており、市街地の中にあるのですが時間が止まったように静かで、緑が綺麗で、四季ごとに美しい自然・花・木々の息吹が感じられ贅沢な時間を過ごせる公園です  (2019年1月13日)

隣接する広島県立美術館へは、園内からも出入りできます。現在はフランスを代表するポスター作家、レイモン・サヴィニャックのユーモアとエスプリ溢れる作品を展示しています