やまぐちの棚田 (周南市)  

やまぐちの棚田

周南市中須(なかず)北地区は自然に囲まれた標高300mの盆地で辺り一面見渡す限り棚田が広がり、見事な景色です。5つ の集落からなり各集落は、すり鉢状に美しい棚田で結ばれていますが傾斜地が多く、住民の過疎化や高齢化で荒廃が進むまか住民の皆さんが結束して「棚田清流の会」を結成し村づくりに取り組んでおられます。やまぐちの棚田20選に選ばれています

中州北棚田

棚田と清流を育む やすらぎの里づくりをめざして 「農業体験交流会」や「棚田オーナー制度」など、他地域の住民との交流などの活動も行われています

丘の陰になったり谷が異なったりするため、全てを一望にすることはできませんが、壮大な棚田がどこまでもひろがっています


各集落ごとに自自会館があり、駐車場やトイレまで完備しています。駐車場から見晴らしはすばらしく水を張った棚田は水鏡のように光っています

黒石川、阿田川と2つの川が棚田の中を流れています。阿田川の水は上流にある菅野湖から流れています

食事処「たまちゃん」は月の第1土・日と第3土・日に営業する農家レストラン。教法寺(右)



地区内は全て棚田道で結ばれアクセスは便利です。棚田は車で一周できますが、道幅が狭くなっているところもありますがこれだけの規模の見事な棚田を見たことがなく感動しました。後世に残したい日本の風景に出会えました

小畑地区の棚田

周南市の永源山公園付近、国道2号「大神」交差点から北に約3分程度車を走らせカーブを抜けると石垣の田んぼが広がります。落差のある急斜面にできた棚田には大小の田が重なり合い石垣は地形に沿って曲線を描いています。石垣は大人の背丈ほどの所も多くあるそうです。やまぐちの棚田20選に選ばれています


小畑地区には7集落約約100軒が暮らし、この地区の棚田を守り続けています。1枚が大変小さく大きな機械が入らないので通常の稲 作業より3~4 倍の作業量になるそうです

三谷いしがき棚田

山口市徳地三谷地区には奈良時代から残っているという石積みの石垣棚田があります。三谷川に沿って細長く分布しており、9 ㎞にわたり、約千枚あるといわれています。この地域も過疎化・高齢化により農地の荒廃が進み放棄田も多くあるようです

棚田のオーナーになっていただき、田植え、 草取り、稲刈り、籾すり等の作業を農家と一緒に行う三谷いしがき棚田。オーナーを募集しています

愛のふじ橋

通りがかりの地元の方から「遠くからおいでたなら花の時期は終わってしまったけれど毎年ゴールデンウイークの頃には見頃を迎え、多くの写真家が訪れるところがあるから見ていきなさい」と教えていただいたところは三谷川沿いにありました

川向うの赤い屋根に住んでいた妻が病気で療養中の夫のために、車いす生活でも自宅の窓から見えるようにと木造の橋の両側に紫と白色の藤の花を植え、成長し枝が伸び橋の途中で枝が絡まり手をつないでいるように見えることから「愛のふじ橋」といつからか呼ばれるようになったそうです


近年は藤の木の手入れをする人もいなくなり枝が折れたりして鮮やかで見事な美しい花はつけなくなったそうですが、ロマンチックな話にまつわる藤の花を来年は見てみたいものです


徳地の島地川に架かる菜洗橋の上を鯉のぼりが風に揺られふわりと泳いでいます  (2021年5月5日)