岩国市の錦帯橋の架かる錦川の西側には、代表作「おはん」の作家「宇野千代さん」の生家があります。その川西の生家は、昭和49年に千代さんによってほぼ昔のままに修復され、現在は国の登録有形文化財に指定されています。その生家の庭には、千代さん自ら植樹した100本ほどのもみじが、赤や黄色に色ずき、苔の緑とのコントラストが格別に美しい。紅葉の頃には多くの人が訪れます
約300坪の敷地内には、江戸時代の建築様式によって建てられた生家と手入れの行き届いた広い庭があります。黒い大木は小説「薄墨の桜」のモデルとなった「薄墨桜」。岐阜県根尾村の「薄墨桜」を植樹したそうで春になると可憐な花が咲き誇ります。生家は一般公開されています。観覧料は高校生以上 310円、小中学生 100円です
生家は錦帯橋から少し離れており、散策(徒歩で20分強)がてら路地裏をのんびりと歩くのも風情が感じられます。生家横には広い駐車場もあります
NPO法人の会員の方によって手入れが行き届き杉苔がとても美しい庭です
木造平屋建ての家屋には、掘りごたつのある「時計の間」、千代の文机を置いた「仏間」、坪庭に面した「鏡台の間」などがあり、作品の中にも度々登場する貴重な文化遺産となっているそうです。庭に面した文机に向かい、四季毎に移り変わる様子を見ながら執筆されていたことでしょう・・・
コロナ禍の中、今年は3年ぶりに紅葉を愛でながらお茶とお菓子をいただく「もみじ茶会」が11月18日と19日に開催され、夜には初めて紅葉のライトアップも始まり一般公開されたそうです (2022年11月22日)