潮まちの港 鞆の浦 Ⅱ

鞆の浦は、広島県福山市鞆地区の隈沼半島南端にある港町で、瀬戸内海沿岸のほぼ中央に位置する。このあたりで潮の流れが変わることから古くから「潮まちの風待ちの港」として栄えてきました。町内には由緒ある寺院や旧跡、昔ながらの街並みや港町のたたずまいが多く残っています



台風など強風による大波から船舶を守るため造られた 大波止

潮の干満の差がが大きな瀬戸内海の港には 雁木 と呼ばれる階段状の船着き場が設けられ、積み荷の上げ下ろしが可能になっています。これだけの大規模な雁木が残っているのは鞆の港だけになっているそうです



麹・もち米・焼酎に16種の生薬を漬け込んだ保命酒は、江戸時代からこの地で造られている薬味酒。4社が製造販売を続けており、その中でも最も古くから保命酒を造っている 保命酒屋鞆酒造



鞆の浦の街並み は、狭い石畳の通路に町家が軒を連ね、江戸時代の歴史を感じる街並みは昔にタイムスリップしたかのようで素敵です!

江戸時代より鞆の浦で造られている薬用酒「保命酒(ほうめいしゅ)」の蔵元だった建物は 太田家住宅 。瀬戸内海の商家建築を代表する建物

白い蔵のような建物は いろは丸展示館 。江戸期に建てられた蔵をそのまま利用した博物館で、鞆沖で沈没した坂本龍馬ゆかりの「いろは丸」の遺品などを展示しています

現存する江戸期の 常夜灯 の中では日本最大級。鞆の浦には常夜灯、大波止、雁木、船番所跡など江戸期の港湾施設がほぼ当時のまま残っています


福禅寺 は平安時代にあたる天暦年間(950年頃)に建てられたと伝えられる真言宗の寺院で、正式名称は海岸山千手院福禅寺



福禅寺対潮楼 は、江戸時代福禅寺本堂の隣に客殿として建てられた。かってここを訪れた朝鮮通信使が「日東第一形勝」(日本で一番美しい景勝地)とたたえた。国の指定史跡で小高い丘の上に建ち、大広間から見る海上の眺めが素晴らしい。(観覧料:300円)手前の塔のある島が弁天島、半円形の島が皇后島、奥の島が仙酔島



福山市営渡船場から坂本龍馬の率いる海援隊が乗り込んだ蒸気船「いろは丸」を模して造られ 平成いろは丸 に乗船(往復 240円)し 仙酔島 へ。船で5分という距離にある瀬戸内海の景勝地で青、赤、黄、白、黒の五色の岩の連なる五色岩が見れます

鞆の浦と仙酔島の間にある 弁天島 には漁師たちの守り神である弁財天が祀られており、毎年5月には花火大会が行われています



いろは丸事件』の際、鞆港を訪れた龍馬らが宿泊したのが廻船問屋を営んでいた 桝屋清右衛門宅 。命を狙われていた龍馬が数日間滞在していた。龍馬の隠れ部屋も見学できます。町を歩いていると懐かしい森下仁丹のロゴマークを施した古いホーロー看板を見かけます

坂本龍馬がいろは丸事件談判の場として使われた建物は 御舟宿いろは 。1階は名物の鯛料理も味わえる喫茶店、2階は旅館になっています



「常夜灯」のすぐ近くにあるカフェ鞆の浦 a cafe。行列ができるほどの人気カフェなのでランチ時は混雑。少し早めに訪れましたが満席のため名前を書き少し散策。古民家で土鍋カレーをいただくつもりでしたが、お休みでした



ランチセット(1,980円) ランチメニューはパスタかピザを選ぶ(サラダとドリンク付き)。鯛網で有名な鞆の浦なので現地でしか味わえない鯛のピザをオーダー。新鮮な鯛は甘く、自家製の生地は回りが厚くてもちもちでとても美味しかった! (2025年8月3Ⅰ日)