室町時代長門・周防国の守護に任じられた24代大内弘世(おおう ちひろよ)は 1360年ころ政庁を山口に移し、京と山口の地形が似ていることから京に模した街づくりをはじめたと言われてい ます。街路は区画正しく整備し、大殿大路(おおどのおおじ)、竪小路(たてこうじ)など京都風の名前をつけ、山口に新しく神社を作り、盛大なお祭りをもよおして華やかな大内文化が開花し「西の京」と呼ばれるようになりました
山口市街への途中にあり、参道のもみじが見どころである龍福寺に立ち寄ります
龍福寺 毛利元就の長男である隆元が、養父の大内義隆の菩提寺として建立した臨済宗の寺。1881年(明治14年)に一度焼失していますが、1883年(明治16)に再建されました
見所の一つである参道は,、モミジのトンネルができるほど紅葉で 紅く染まっています。紅葉は見ごろを過ぎてはいますがまだまだ美しかったです
境地内は元は大内館の跡地で、本堂は、明治16年氷上興隆寺の釈迦堂を移築したものです 。国の重要文化財に指定されています。境内の資料館(料金200円)には大内義隆馬上展望像や歴代の大内氏の画などが展示されています
龍福寺参道から直線コースにあり、大内文化 の最高傑作といわれる国宝:五重塔を見学
瑠璃光寺五重塔 大内氏全盛期の大内文化を伝える曹洞宗の寺院で、全国に現存する五重塔のうちで10番目に古く、美しさは日本三名塔の一つに数えられ、室町中期における最も秀でた建造物と評されています
国宝の五重塔を中心として、境内は香山公園と呼ばれ桜や梅の 名所にもなっている。大内氏全盛期の大内文化を伝える寺院であり、「西の京・山口」を 代表する観光名所です
瑠璃光寺 曹洞宗の寺院で屋号は「保寧山」。五重塔の となりにあるお寺です。薬師如来が本尊で防長屈指の大寺で、経文や画像など多くの寺宝が 所蔵されています。お釈迦様の足の裏の佛法を表現した模様を石に刻んだ「佛足石」や本堂の周囲には 水掛け地蔵、長寿薬師如来があります
瑠璃光寺から一の坂ダムを目指し、萩往還入り口に到着
一の坂ダム ゲンジボタルで有名な市内を流れる一の坂川の上流に造られ、洪水 調節と河川維持を目的とした県営ダム
まっすぐ行けば維新の志士達も歩いた全長約53kmの歴史の道: 萩往還 「歴史の道百選」「美しい日本の 歩きたくなるみち500選」に選ばれています。左折すると700m先には 錦鶏の滝 があります
一の坂川上流の谷にあリ、 雄滝(右:おだき・全長約30m) と 雌滝(左: めだき・全長約10m) があります。雌滝は勢いよく水が流れ、雄滝は岩肌を滴るように流れる繊細な滝で傍には不動明王が立っています。悪路ではあるが滝の傍まで車で行く事ができます。龍蔵寺の鼓の滝、鳴滝公園内にある鳴滝とともに山口三名滝と言われています
最終目的地の龍蔵寺に向かいます
瀧塔山龍蔵寺 山口市吉敷の瀧塔山の中腹にある真言宗御室派の寺院。中国三十三観音の第十七番札所など巡礼の札所であり、国の天然記念物に指定されたイチョウの巨木があり、紅葉の名所でもあります。朱いもみじ橋を渡ると七福神、右手を差し出したあくしゅ地蔵が立っています
参道の階段から楼門をくぐり、境内まで続くモミジの木は残念ながらすべて落葉してました。もう一週早ければ美しい紅葉を堪能できたのに・・・・楼門の向こうはかすかに残った紅葉で燃えているように感じられました
楼門から観音堂までの石段は大イチョウの黄色い落ち葉でじゅうたんを敷き詰めたように金色に輝いていました。住職さん曰く「今が一番美しい時期」です
観音堂(本堂) は中世に建て られた萩最古の建物。天然記念物に指定さた大銀杏は本堂の東側にあり、樹齢約850年、樹高約45m、幹囲約7mにもなる巨木。そのほこらに洞穴観音を安置。長寿、母乳の出ない方にご利益があるそうです。耳に手をあてぐちを聞いてくれる「ぐち聞き地蔵」
上:ボケ封じ観音 下:十二支本尊
大聖青不動明王 平和祈願のために開創され高さは10m
護摩堂
鼓の滝 三層の名滝で上段(右 16m)中段(中 18m)下段(左 3m上に見えてるのが中段の滝)全部で37mの高さで中央の段がくびれて鼓の形に見えるというのでこの名が付いた。上段の滝は、山を登って行かなければ見ることができません。水量はさほど多くはありませんが、高さがあり見ごたえのする滝でした
本日のランチ
一の坂川の傍にある可愛いカフェでランチをいただく。リーズナブルな価格で満足でした。一の坂川の両岸にはイルミネーションが飾られていて、食事をしながらクリスマス気分を味わえます。一の坂川は、京を模して作られた街の中で鴨川に見たてられ、春には桜、初夏には天然記念物のゲンジボタルの乱舞を見ることができる趣のある一帯です。古い町並みや四季折々の自然、栄華を極めた大内文化など明治維新の史跡が数多く残りロマンを感じるさせるところです (2017年12月2日)