水郷柳川川下り

昔ながらの掘割を「どんこ舟」に揺られながら、江戸時代の柳川城の周りを巡っていくという柳川ならではの舟遊びです。コース沿いは春には桜が咲き、柳が新芽が吹き、初夏には菖蒲、秋は紅葉と四季折々の景色が楽しめます。船頭さんの舟歌や、ユーモアあふれるお喋りに耳を傾けたりしながらゆったりと時間を忘れて過ごせます。コースは通常約70分(片道のみ)なのですが、時間の都合で40分コースに乗船しました 

川下りを催行している会社は7社あり、近頃は女性の船頭さんもいらっしゃるとか?この辺りの風景がパンフレットによく使われている景色だそうです。城を守るため網目のように縦横に張り巡らされた掘割は柳川のシンボルです。掘割の水は、「磯島堰」という防波堤の上流で取水しているため潮は入っていないそうです

「御花」を囲んでいる西側の「殿の蔵」のナマコ壁。広大な敷地を持つ大邸宅であることがわかります

橋の下を数カ所か通過します。狭い橋をすれすれで通り抜ける時は、みんなで一斉に頭を下げたりとスリル満点です。柳川川下りを冬に体験する際には、屋外でこたつに入ったまま移動するこたつ船が登場するそうです



堀沿いの道は「白秋ロード」。柳川で幼少期を過ごした詩人・北原白秋が伝習館中学への通学路として利用していた道で、詩情あふれる川沿いの風景が楽しめます



新郎新婦を乗せたどんこ舟は「花嫁舟」。格式ある神社での神前挙式ののち、どんこ舟に揺られながら花嫁舟に乗って御花へとゆっくりと向かいます

おひな様も歓迎しています

亀の井ホテル 柳川は掘割沿いに建つ温泉ホテル。掘割から見た外観はカッパをモチーフにしてるのだそうです

掘割から見た立花邸の大広間。「松濤園」の黒松も一部見えます

まもなく到着です。40分コースは発着所が同じ場所で、ゆらーりと揺られながら川下りならではの景色を楽しみました。この掘割の水は柳川の農地を潤しながら有明海へとつながっていきます

柳川城堀水門は柳川城内への取水口のひとつで、城の防御用に築造された重厚な石積みの水門です

桜も例年よりく開花し、今が見頃です。春を告げる「さげもん」の美しさに感動し、柳川の代表的な郷土料理「ウナギの蒸龍蒸し」を味わい、のんびりと時を忘れ「川下り」を体験しました。掘割沿いを歩いていると町のいたるところで舟が行き交う光景など水郷の町・柳川のしっとりとした雰囲気を味わえます (2023年3月26日)