極楽寺の紅葉

廿日市市の極楽寺は紅葉が美しいことで知られています。標高693メートルの極楽寺山の山頂に位置し、奈良の大仏殿造営のため諸国を巡歴していた僧行基が天平3年に開山、聖武天皇がこれに伽藍を建立したと伝えられる歴史のあるお寺で、一帯はもみの木の原生林に覆われたとても静かなところにあります。極楽寺山のキャンプ場も有名で、夏にはキャンプ場近くの「蛇の池」一面に咲き誇る水連の花も見事だそうです。 ふもとから境内までの参道は中国自然遊歩道として整備されています

  • 駐車場

  • 極楽寺までの遊歩道

参道から境内へ至る途中には、願いを一つだけ念じることができる一願堂があります。注意書きには一願堂で参拝する前に境内に進み阿弥陀堂を参拝するようにとの注意書きがありましたのでまっすぐ境内に進みます


本堂の裏手には十三仏の石像があります

本堂 約1300年の歴史があり、1562年に「三本の矢」で知られている毛利元就によって再興された高野山真言宗別格本山。唐様式仏殿の軽やかな面影を保つ建築物で、県重要文化財に指定されています。本堂を中心に阿弥陀堂、鐘楼、展望台があります

阿弥陀堂 高さ8mの阿弥陀如来の大仏様が安置されています。9年の歳月を要して造られた寄せ木造りの大仏で木造の大仏様としては国内最大規模だそうです

  • 紅葉の見頃には少し早かったようですが、境内の至る所を彩り、古寺とのコントラストは美しかったです

  • 展望台からの眺めは素晴らしく廿日市市内や瀬戸内海に浮かぶ島々を一望できます

安芸の宮島(右の大きな島)や沖に浮かぶ牡蠣筏まで見えます

本堂への参拝後一丸道へ。一願堂へと通じる石段に沿って西国三十三ヶ所観音霊場があり、この石段を登ることで現地に行かずとも西国三十三ヶ所を巡ったことになるそうです

奥の院 本堂から100mぐらい行ったところにあります。奥の院内には一願堂があり、「一人一願だけを頼めば必ず成就する」との言葉を残して他界された一願和尚が眠っておられる

極楽寺山の霊山として知られる極楽寺は緑の生い茂る静かな所にあることからとても神秘的で、歴史の重みを感じる荘厳な古寺でした。唐様式で軽やかに流れるような曲線が美しい本堂は広島県の重要文化時に指定されています。他の紅葉の名所と違ってそんな混雑することもなくゆっくりと境内を散策できる隠れたパワースポットです。また極楽寺山は広島では白木山と人気を二分するほど登山の愛好家に親しまれている山だそうで、登山ルートはたくさんあるようです

 極楽寺山キャンプ場 

キャンプ場入り口の管理棟ではキャンプ用品、備品のレンタルや販売とともに、廿日市の特産品や野菜なども販売...

キャンプ場前には蛇の池があり、その湖畔の林間には40基の常設テントや炊事棟、水洗トイレなどが完備され気軽にキャンプを楽しむことができる



「蛇の池」はキャンプ場の中心にあり、スサノオノミコトに退治されたといわれるやまたの大蛇が棲んでいたという伝説が残る。6〜8月頃には池一面に睡蓮の花が咲き誇ります

今年は例年になく暖かくこの時期でもキャンプを楽しんでるグループが何組かおられました


池の周りには遊歩道があり一周してもそんなに時間はかかりません。秋色に染まった湖畔に晩秋を感じながら散策するにはちょうどいい季節です   (2019年11月10日)